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糸魚川-静岡構造線
フィールドミュージアム

鍵となる粘板岩の比較
早川町内の糸魚川-静岡構造線では、逆断層の上側に黒色粘板岩が出現します。この黒色粘板岩は、2500万年以前の古第三紀に南海トラフの海溝に堆積して隆起した「四万十層群」で、断層を見つける際の鍵となる岩石です。
この岩を見つけることができれば、他の場所にも断層の露頭を見つけることができるかもしれませんね。というわけで、断層の露頭周辺や雨畑地内で見つけた黒色粘板岩(崖下の落下物)の様子を比較してみました。
【黒色粘板岩の特徴】
粘板岩は、砂より微細な泥が固まってできたもので、熱や圧力によって硬さが増すとともに層状に割れやすくなります。その度合いによって、泥岩→頁(ケツ)岩→粘板岩→千枚岩→泥質片岩(黒色片岩)と名前が変わっていきます。
頁岩も層状に割れやすい岩石ですが、粘板岩は頁岩に比べて石の表面に光沢があるのが特徴です。色は、暗灰色から黒色が一般的で、凝灰質のものでは白っぽい色、緑がかった色、褐色など様々な色合いを示すものが多くなります。
緻密で硬く、湿気の吸収も少なく、薄板状で利用しやすいため、スレートや石盤などに利用されるほか、上質なものは硯石にも利用されています。

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