

糸魚川-静岡構造線
フィールドミュージアム

新倉の露頭
断層写真と説明

日本列島を縦断する「糸魚川-静岡構造線」は、南部フォッサマグナ(大地溝帯)の西縁の断層として、早川町内をほぼ早川沿いに縦断しています。
早川本流とその支流である内河内(うちごうち)川との合流点付近から西へ200mほどの内河内側左岸の崖に現れているのが、新倉の断層です。
典型的な逆断層を見ることができ、西側の黒色粘板岩が、東側の凝灰角礫岩の上にのし上がっています。
断層上側の黒色粘板岩は、2500万年以前の古第三紀に南海トラフの海溝に堆積して隆起した「四万十層群」です。
一方、断層下側の凝灰角礫岩は、およそ1700~1500万年前の新第三期、前期中新世の後期に、激しい火山活動によって海底に噴出したマグマが固まってできたものです。
上側の黒色粘板岩(2500万年以前)
/下側の凝灰角礫岩(およそ1700~1500万年前)
断層周辺の見どころ(黒色粘板岩の露頭)
断層の露頭から西側に100mほど道を上ったあたりでは、道に面して黒色粘板岩の地層を観察できます。
海洋プレートの沈み込む圧力により、スレートのように剥げやすい地層が垂直に近いほど押し上げられている様子を見ることができます。
なお、雨畑硯で有名な雨畑地内で観察できる地層と似ています。

断層周辺の見どころ(新倉の湧水)
県道沿いに設置された駐車場から断層に向かう途中に、新倉湧水と呼ばれる水が湧きだしている場所があります。


アクセス
早川町役場より北向き(奈良田・西山温泉方面)に県道37号線(南アルプス公園線)を13.2km道なりに進み、明川トンネル手前が目的地です。早川町役場からの所要時間は車でおよそ20分です。
駐車場と施設案内
駐車場があり、案内板も設置されています。トイレはありません。
ダンプカーの往来があるため、気を付けてお通りください。

駐車場から露頭まで
駐車場から約200mを徒歩で向かいます。徒歩4分程度で到着です。歩きやすい靴でお出かけください。
