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南アルプスのでき方を詳しく

南アルプスは、海洋プレートが本州弧に沈み込む際に、伊豆-小笠原弧が衝突することで形作られているとお話しましたが、具体的に見ていきましょう。

南アルプスは、糸魚川-静岡構造線が通る地域のうち「南部フォッサマグナ」と呼ばれる、南側の地域が形成される過程で誕生した山地です。


海洋プレートが沈み込む海溝部分では、太平洋上の島や陸から流れ込んだ土砂などが取り残され、陸側に押し上げられます。


南アルプスの主要部分は付加体で、海洋プレート上の海洋玄武岩や遠洋堆積物と陸起源の海溝堆積物が、海洋プレートの沈み込みにともなって剥ぎ取られ、大陸に付け加わってできる地質体なのです。


南アルプスの付加体は、海底堆積物が急速に隆起して3,000m 級の山岳になっている点が特異と言われています。

【南アルプス】
赤石山脈、その東南部の身延山地、西部の伊那山地からなる山岳地帯。
北岳(3,192m)、赤石岳など標高 3,000m を超える高峰が13あり、カールなどの氷河地形を見ることもできます。

【南アルプスの地質】
白根山系・赤石山系は、主に白亜紀から中新世の付加体(四万十帯)で構成されています。


なお、甲斐駒や鳳凰山系は花崗岩からできているため、山のでき方に違いがあります。

南アルプスのでき方を詳しく解説

出典:産総研地質調査総合センター「5 万分の1 地質図幅「身延」の紹介」
https://www.gsj.jp/data/gcn/gsj_cn_vol8.no2_p31-40.pdf

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